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投稿者: 福井弁護士会 管理者 2007年4月3日

最近の多重債務案件について

多重債務案件について,個人的に思うことを少し書いてみました。
1.住宅ローンについて
あまり実感はありませんが、景気が回復しているということで、昨年から徐々に金利が上がり始めました。それに伴い預貯金の利率が若干上がっており、喜んでいる人もいるでしょう。
しかし、住宅ローンで大きな負債を抱えている人、特に変動金利型や短期の固定金利型で住宅ローンを組んでいる人には、今後大きな負担増になる可能性があり注意が必要です。
ところで、福井は全国でも有数の持ち家比率の高い県で、家に対する思い入れが強い土地柄のようです。そのため、何とかして家を守ろうと消費者金融を含め多額の借金をしてしまい、「借金が増えすぎて返せない。でも、自宅を失いたくないので破産は避けたい」と相談に来る人が少なくありません。
たしかに破産手続だと、住宅ローンだけ返済して他の債務の免除を受けることはできず、自宅を守ることが困難です。
しかし、平成13年に施行された個人再生手続を利用すれば、住宅ローンだけ払い続けて、他の債務を大幅に削減(1/5が基本、最低100万円)できるようになりました。住宅ローンを抱えている世帯は、子供の小さいことが多く、この手続を利用して家を守りながら生活を立て直すことのできるメリットは大きいと感じています(なお、各社毎に交渉する任意整理・特定調停を使う余地もあります)。
本当に住宅ローン+削減後の債務を約束通り払うことができるか、裁判所の審査がありますので、誰でも利用可能というわけではありませんが、検討に値すると思います。

2.会社の破産について
H16,17年頃は若干落ち着いたように見えましたが、昨年から再び会社の破産が増えているようです。会社の破産申立に関し、知っておいていただきたい点をあげると、
・会社に加え、連帯保証人の社長やその他親族も一緒に手続する場合には、裁判所予納金や弁護士費用などで相当な費用のかかる可能性があります。
・状況・規模等にもよりますが申立の準備にはある程度の日数がかかりますし、弁護士の仕事の状況によっては、直ちにお引き受けするのが難しいこともあります。
・いくら世話になったからといっても、申立の直前に親族や友人だけ優先的に返済することは許されないのが原則です。
 破産申立というのは、多数の関係者に影響が及びますので、最後の手段として慎重に検討する必要があります。ただ、検討の前提として、正確な情報を知っておくことが不可欠ですので、手続するかは別として、早めに弁護士に相談された方がいいと思います。

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